okuru design/オクルデザイン

&TALK 01
née yoshida store

née yoshida装店

吉田 冬さん・吹田 満有さん

姉妹で営むアパレルのセレクトショップ。コンセプトは『ミセスの日常着』。おうちのクローゼットをイメージした店内に、2人が見て触れて着心地がいいと確信したアイテムを揃える。

友達感覚だけど“なぁなぁ”じゃない。
絶妙な距離感で長く続くお付き合いに

okuru designとの出会いについて。

栗原

共通の知人を介しての紹介でしたね。

吉田さん

そうですね。第一印象はまず「若い!」と。私も妹も40代でしたが……。

栗原

当時の僕はまだ30歳半ばでしたね。

吉田さん

事前に仕事の実績を見せていただいていたわけではなかったので、おしゃれな人だったらいいなと思っていました。ヒントになるのはLINEのアイコンに表示されている似顔絵のイラストだけでしたから。

吹田さん

私は最初の打ち合わせに同席できなかったんですけど、打ち合わせ後、姉に「どうやった?」って聞いたら、LINEのアイコンのままやったって(笑)。

吉田さん

人柄で言うと、よく話を聞いてくれるなと感じました。最初の打ち合わせは1~2時間くらいお話しましたよね。

栗原

初回のお客様にはかなり時間をかけて話を聞くんです。

吉田さん

私のことは「よくしゃべるやつやな」って思ったでしょう。

栗原

いえいえ(笑)。 話しやすい方でありがたかったです。ミセスをターゲットにしたお店だと聞いていましたが、僕がミセスの服に詳しいわけではないので少し不安はありましたが、ロゴをつくる参考に、イメージに近い他店のショップカードをたくさん見せていただいて。そんなふうに提案してくれるお客様はなかなかいないので助かりました。

吉田さん

洋服箪笥をモチーフにしたいという話も最初にしましたね。

栗原

はい。希望をそのままイラスト化するだけではおもしろくないなと思って、箪笥の引き出しをよく見ると「吉田」の文字が浮かび上がるようにデザインしました。

吉田さん

本当にすごいです。最初見たとき、感動しました。

栗原

『née yoshida装店』は2019年3月オープンで、僕は2019年4月に創業したので、独立するにあたって最初のお仕事だったんです。この経験から、ロゴになんらかのギミックを入れるのがokuru designらしさにつながったので、僕の原点と言える経験をさせてもらいました。

仕事のやり取りのなかで印象的だった出来事は?

お二人

順調で、特にトラブルはなかったですね。

栗原

最初の打ち合わせにしっかり時間をかける分、動き出してからの思い違いなどは少ないかもしれません。

吉田さん

WEBサイトもたくさんのフライヤーも作っていただいているので、今はもう遠慮なくわがままも言ってしまって。つい頼ってしまうくらい心を開いていますね。

吹田さん

基本的に信頼してるんですよね。栗原さんなら私たちの好みをわかってくれていると思っているから、デザインにまつわる仕事はどんどんお願いしちゃってます。

栗原

僕自身も任せてくださるのでやりがいを持って取り組めています。苦労したことと言ったら、オリジナルのショッピングバッグを作ったときじゃないですか?

吉田さん

私がどうしてもレジャーシートの素材で作りたかったんです。お客様は主婦の方がほとんどだから、荷物をたくさん入れられるよう丈夫なものがよくて。

栗原

国内ではなかなか条件に合致する工場が見つかりませんでしたが、結局ベトナムで見つかって。持ち手の色にもこだわってつくりました。

吹田さん

お客様にも好評で、スーパーなどでのお買い物のほか、お子さんのプールバックに活用してくださる方もいたんですよ。

栗原

主婦目線ならではですよね。こだわったからこそ喜ばれるものになったんだと思います。

現在の関係性について。

吉田さん

栗原さんは淡々としているのに仕事にアツい人。お店の工事中も内装の左官を家族みんなで手伝ってくれたり、私たちが初めて主催したイベントでお餅を焼いてくれたり。

栗原

僕がすごく好きだったお餅屋さんが出店されていたので、手伝わせてもらってたんですよね。

吉田さん

今も月替わりのイベントのフライヤーやWEBサイトで紹介するためのバナーなどを作ってもらっているので、お仕事のやり取りはずっと続いています。

栗原

でもそれだけじゃなくて、ご近所に用事があるとつい立ち寄って、おしゃべりしてしまう。近い距離で関係性を築けているなと思います。おふたりとお話すると単純に楽しいし、パワーがもらえるんです。

吹田さん

今となっては、栗原さんは知り合いのお兄ちゃんって感じ。

吉田さん

ビジネスパートナーという感じではないですね。

栗原

『née yoshida装店』さんに限らず、どのお客様も友達の延長みたいな感じで仕事ができるのが理想だと思っています。

吉田さん

といっても、“なぁなぁ”の関係でもない。友達っぽくなると納期を守らなかったり、言ってはいけないところまで踏み込んだりする人っていると思うんですけど、栗原さんはそれがない。だからこそ信用して次々とお仕事をお願いできるんです。

吹田さん

栗原さんは個人事業主の方とのお仕事も多くて、いい意味でハードルが高くない感じが、私たちのような個人店でもお願いしやすかったです。自分のスタイルを突き通すのではなく、お店それぞれにマッチしたものを作ってくださるので、知人がデザイナーさんを探していると、いつも栗原さんを紹介しています。

栗原

(吹田)満有さんとは子どもの年齢も近いので七五三の話や運動会の話もできたり、そんな会話もできる距離感ではありますね。

吉田さん

うちで取り扱いしているTシャツの営業さんが前職はデザイン会社に勤めていたらしくて。その方がうちのホームページを見たとき、私たちと作ってくれたデザイナーさんの仲の良さが伝わってきたと言ってくださったんです。

吹田さん

雰囲気がすごく店のイメージに合ってるから、最初は私たちが自分でホームページを作ったのかと思ったんですって。

栗原

いろいろと任せてもらえているので、お店の一員とは言わないまでも、それくらいの気持ちで作っているので、第三者の方にそう言ってもらえるのはすごくうれしかったですね。

吉田さん

うちのイベントにも栗原さんが参加してくれているだけで安心できる。そんな存在です。

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