okuru design/オクルデザイン

&TALK 04
curation

curation

西山 伸一さん・裕子さん

旬の食材からインスプレーションを受けてつくるイタリアン食堂。料理・サービス・空間のバランスを整えて「いい時間を過ごせたな」と思ってもらえるよう努めている。予約がとりづらい人気店で、現在ランチ営業のみ。

想いを発散するように伝えたら
真意を汲み取り、形にしてくれました

okuru designとの出会いについて。

栗原

出会いのきっかけは設計士の奥田達郎さん。

伸一さん

奥田さんに店のロゴを作った方がいいと言われ、紹介してもらったのが栗原さんでした。ふたりには、店をつくるために必要なことをたくさん教えてもらいました。

栗原

初対面はどんな印象でしたか?

伸一さん

絶対、いい人やなって。僕、なんでも勝手に決められるのがすごく苦手なんですけど、栗原さんはいろいろヒアリングしてくれて、いくつか提案してくれて、こちらに選ばせてくれる。この人に任せたら絶対に大丈夫やと思ったので、あれこれ言わずお任せしました。

栗原

curationさんは開店準備中から、まわりから期待されているお店なのがひしひし伝わってきていたので、そんなお店のデザイン面を任せてもらうのはプレッシャーがありました。でも信頼して任せてくださる分、それに応えたいって気持ちでいっぱいでしたね。

伸一さん

そうだったんですね。初めて聞きました。

栗原

この山田という地域は昔から田んぼが多い。西山さんは食材を顔がわかる生産者さんから仕入れていると聞いていたので、ロゴのモチーフは田んぼの地図記号にしました。

伸一さん

ひと目見て「これ、ええやん」ってなりました。ほんま、すごいですよ。

裕子さん

でも2案目も素敵だったんですよね。

栗原

2案目はお店の屋根の紺色の瓦がモチーフで、上が「人」、下が「入」の字にしました。

伸一さん

素敵すぎてテンションが上がってしまって、実際に採用したロゴと、屋根モチーフのロゴ、2種類のオリジナルグラスを作りました。グラスのデザインも栗原さんにお願いしましたね。

栗原

作ったロゴを別のものに展開するときは、最後まで責任持って携わりたいんです。

裕子さん

ロゴのひとつひとつにストーリーがあるから、ロゴをきっかけにお客さんと話が広がることも多いんですよ。

栗原

そういう反響が一番うれしいですね。

裕子さん

黄色をキーカラーにしてもらえたのもよかったです。

栗原

最初の打ち合わせの日、お二人が黄色いカングーに乗って来られてから、特に好きな色が黄色と聞いたわけではないけど、おふたりに黄色の印象がありました。会ったとき、エネルギーもらえる感じも黄色っぽいなって。

伸一さん

黄色が好きな自覚はなかったけど、思い返せば持ち物に黄色が多くて。店のロゴが黄色になってからは、買い物するときに黄色があれば、迷わず黄色を選ぶし、制服のパンツも黄色になりました。

仕事のやり取りのなかで印象的だった出来事は?

栗原

工事中の空間を見て、すごくいい空間になっていくと実感したので、せっかくならWEBサイトも作りたいなと思って提案しました。

伸一さん

もともと作る予定はなかったんですけどね。

裕子さん

私たち、パソコン関連の作業が苦手で。

伸一さん

栗原さんは、僕が思っていることを発散するように話したら、うまくまとめて僕に投げ返してくれた。そこで自分はこういうことを思っていたんだなって再確認できて、自分のやりたいことがクリアになったので、WEBサイトも提案いただいてすぐお願いしようと思いました。

栗原

想いをくみ取るのが僕らの仕事だと思っているので、そうやって言っていただけたら嬉しいですね。WEBサイト用に代表的なメニューを撮影しましょうって言いましたが、そういうメニューはないっておっしゃっていましたね。

伸一さん

僕は使ってみたい旬の食材をどう調理するかってところからメニューを決めるので、その都度、作りたいものが違うんです。でもそう言ったら、栗原さんがどんな料理を撮影したいか、イメージを伝えてくれていたので準備しやすかったです。

栗原

空間もお料理も素敵で、僕は何の心配もなく、目の前にあるものを撮影するだけで、いいWEBサイトが作れたと思います。

伸一さん

栗原さんに作ってもらったWEBサイトはほんまに世界で一番おしゃれやと思う。

栗原

それは言い過ぎですね(笑)。

伸一さん

2周年イベントのときは、SNSなどで使えるキャッチバナーを作ってくれましたね。

栗原

お祝いみたいなものです。おふたりに会うと、ワクワク感があるので、いっしょに何かやりたいって気持ちが自然とわいてくるんです。

現在の関係性について。

栗原

2023年11月に大阪の池田市で開催した「TENからSEN」っていうイベントでもご一緒しましたね。

伸一さん

そう。奥田さんが設計した北摂のお店が一同に集まるイベントで、フライヤーを作ってくれたのが栗原さん。イベントでは食担当の4チームがそれぞれカレーのルーを作って、4種のあいがけで食べてもらうメニューだったんですけど、交流のあるメンバーばかりだったので楽しく取り組めましたね。

裕子さん

いいアイデアですよね。4品あったら1日で全部食べきれないけど、4チームで1つのプレートを作れば、全員分の味を楽しめますから。

栗原

僕も出店された店はロゴを担当させてもらったお店が多くて感慨深かったですね。

裕子さん

他の地域でも、これくらい仲良く一緒にひとつのイベントができるほど交流が深いことってあるんですかね。

栗原

ロゴをつくるときにヒアリングさせていただいて印象だと、みなさん自分の想いがしっかりあるので、そういった部分がいいのかもしれないですね。興味があることには積極的にチャレンジするフットワークの軽さも感じました。

伸一さん

わかります。外から受ける刺激によって、インプットができて新しいやりたいことが見えてくるんですよね。

栗原

こうやってどんどんコミュニティの輪が広がっていくといいですね。

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